思えば、”あれ”からすでに20年近く経っている。
タクシーでいつもの仕事場へ向かう途中のことだった。
気分が悪くなり動悸がする。
動悸はどんどん強くなり手足の感覚が消えていく。。。

「すみません。とめてください。」

とタクシーの運転手にお願いする。

「つかれてらっしゃるんですよ。しばらくすればなおります。」

というタクシーの運転手の言葉を今でもハッキリ覚えている。
15分くらい外の空気を吸って休んでいたらスーッと動悸が消えていく。

当時、「パニック障害」という病名はなかった。
それどころか、多くの内科の先生は「心理的な病気」を理解していなかった。
私が神経科にたどり着くまでに、そのあと半年が経過した。